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LESSON74更新日:2024.05.11

なぜ芸能界のセクハラは無くならないのか?

なぜ芸能界のセクハラは無くならないのか?

近年、社会全体でセクハラやパワハラへの意識が高まる中、故ジャニー喜多川氏による性加害問題をはじめ、芸能界では今もセクハラ、パワハラの被害告発が相次いでいます。
しかし、昔からの体質は今もなお変わらず、解決することなく現在に至ります。

芸能界を目指す皆様にとっては不安に思われるかもしれませんが、身を守るためにも状況をしっかり把握し適切な対策を考える事が大切です。
後でこうすればよかった、とならないためにも今回は芸能界のセクハラについて紹介したいと思います。

近年のセクハラ事件

●映画監督・榊英雄容疑者を準強姦の疑いで逮捕(2024/02)

演技指導を名目に性的暴行をしたとして、映画監督の榊英雄容疑者(53)を準強姦の疑いで逮捕。

●芸能プロダクションの元顧問の男逮捕(2024/02)

芸能プロダクションの顧問だった男が、所属していた当時10代の女性に「売れている子達はみんな経験した」などと言って性的暴行を加えた疑いで逮捕された。

●故ジャニー喜多川氏による性加害問題(2023/03)

未成年のタレントや旧ジャニーズ事務所所属の若手男性アイドルに対してセクシャルな行為や性的な言動を行った。被害者たちは圧倒的な権力を前に声をあげることが難しく、事件が発覚したのはジャニー喜多川氏が亡くなった後でした。

●個性派俳優・木下ほうか性加害で芸能活動休止(2022/4)

個性派俳優・木下ほうかが、週刊誌で報じられた女優への性加害疑惑を認め芸能活動を無期限休止。所属事務所との契約も解消。

●アニメ制作会社社長、準強制わいせつ容疑で逮捕(2019/12)

声優志望の10代女性の裸を写真撮影し、体を触ったなどとして準強制わいせつの疑いで逮捕。

これらのの加害者に共通するのは上の立場にいる人たちによって行われているという点です。
セクハラは犯罪です。おかしい、嫌だと思ったら強い意思をもって「NO」と言いましょう。

ここがヘンだよ芸能界

そもそも何故芸能界ではこういった性加害が多発するのでしょうか。それには芸能界という特殊な業界にあり、外からは見えないように黒いカーテンで隠された出来事が多分にある事が原因のように思われます。
セクハラは個人の問題として片づけられるものではなく、以下のように業界全体の問題点が指摘されています。

芸能界

1. 業界特有の構造

芸能界は、上下関係が厳格で、権力を持つ人物によるハラスメントが起きやすい構造となっています。また、駆け出しの若手は将来への不安から声を上げにくい状況に置かれている場合も少なくありません。

2. 証拠の難しさ

多くの場合、ハラスメントは密室で行われるため、証拠を提示することが難しく泣き寝入りしてしまうケースも多くあります。

3. 業界の体質

芸能界は、結果が重視される世界であり、ハラスメントよりも業績や人気を優先する傾向があります。そのため、ハラスメントに対して適切な対応が取られず、問題とされないケースも存在します。

4. 社会的な風潮

セクハラ・パワハラに対する意識は変化しつつありますが、被害者への偏見無理解が依然として存在します。こうした風潮が被害者が声を上げにくくする原因となっています。

まずは自分の身を守る

多くの芸能事務所や制作会社は、ハラスメント防止策をとっていますが、その実効性については疑問が残るものも多くあります。再発防止に向けた取り組みが十分とは言えず、根本的な解決には至っていない状況です。

守る

芸能界で活動していくにあたって「自分の身は自分で守る」という意識を持つことが大切です。
被害を受けた場合は、一人で抱え込まずに周囲に相談し、適切な対応を取る勇気を持ってください。

●身を守るための方法
  • 毅然とした態度で断る
  • 証拠を残す
  • 周囲に相談する
  • 警察や弁護士に相談する

相手の言動や対応がおかしい気がする、など小さな違和感を見逃さないようにしておくことが、パワハラやセクハラ対策にも有効です。

見逃さない

芸能界におけるセクハラ・パワハラ問題は、すぐに解決できるものではありません。しかし、一人ひとりが問題意識を持ち解決に向けて取り組んでいくことで、より健全な業界になるはずです。

●セクハラ相談窓口

厚生労働省: セクシュアルハラスメント相談窓口

法務省: 人権擁護局 人権相談

一般社団法人日本ハラスメント協会

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