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LESSON94更新日:2025.05.24

ズバリ!舞台俳優、劇団員のお給料事情

ズバリ!舞台俳優、劇団員のお給料事情

舞台の上ではスポットライトを浴び、観客の拍手を浴びる舞台俳優や劇団員たち。華やかな世界に見えるけれど、実際の「お給料事情」はあまり知られていません。憧れだけで飛び込むには少し現実が厳しい――そんな声も少なくないのが、舞台業界のリアルです。

この記事では、舞台俳優・劇団員の収入の相場や働き方、副業事情、そして将来に向けた収入の広げ方までを解説。これから芸能界を目指すあなたにとって、夢と現実のバランスを考えるヒントになれば幸いです。

華やかに見えるけど…舞台俳優の収入のリアル

舞台俳優の収入は、出演する舞台の規模役柄所属形態によって大きく異なります。たとえば、小劇場での公演では、1ステージあたりのギャラは5,000円~15,000円程度が相場。10ステージ出演しても1公演あたり5~15万円前後にとどまるケースが多く、年間収入は50万~150万円程度ということも珍しくありません。

相場

一方、舞台を中心に活躍しながらテレビや音楽活動など幅広く展開している俳優たちは、まったく異なる収入レンジにあります。たとえば、以下は推定される舞台中心俳優・女優の年収例です。

●舞台中心に活躍する有名俳優・女優の推定年収

(※メディア・出演本数等からの推測)

  • ・山崎育三郎:年収5,000万円~1億円
  • ・浦井健治:年収2,000万~3,500万円
  • ・濱田めぐみ:年収1,500万~2,500万円
  • ・宮澤エマ:年収1,000万~2,000万円

これらの俳優たちは、知名度・実力ともに高く、帝国劇場、シアタークリエ、日生劇場などの大舞台で主演を張ることで、1作品あたり数百万円以上のギャラを得ています。また、ファンクラブ活動イベント出演メディア露出などによっても収入を構築しているのが特徴です。

ファンクラブ

しかし、彼らのような存在は舞台業界でもほんの一握り。ほとんどの若手俳優・劇団員は、舞台だけでは生活が厳しく、アルバイト副業で収入を補っているのが実情です。

夢のある世界ではありますが、華やかに見える裏側には地道で現実的な努力が積み重なっています。まずは「舞台で食べていくこと」がどれほど難しいかを知ることが、芸能界を目指す上での第一歩になるかもしれません。

劇団所属とフリー、どちらが稼げるの?

舞台俳優には大きく分けて「劇団に所属している」タイプと「フリーランスで活動する」タイプがいます。

劇団に所属している場合、出演の機会は安定しており、演出や稽古への参加など成長のチャンスも豊富。ただし、劇団によってはギャラが出なかったり、出ても「1公演3万円」といったことも。月給制ではなく、成果報酬型が一般的です。

舞台

一方フリーランスの俳優は、オーディションを受けたり、人脈を活かして様々な舞台に出演します。ギャラ交渉も自分で行うことが多く、実力と交渉力があれば1ステージ2~5万円など高単価な仕事も。ただし、仕事が途切れると無収入になるため、不安定さは劇団員以上です。

舞台だけでは生活できない?副業・アルバイトの実情

舞台だけでは生活が成り立たないため、副業アルバイトをしている俳優がほとんどです。特に多いのは、カフェや居酒屋などの接客業、ナレーターや声優の仕事、そして演技指導のワークショップ講師など。

中には、UberEatsの配達や、深夜のコンビニ勤務でスケジュールを調整しながら生計を立てている人も。また、最近ではSNS運用を副業にしている人も増えてきました。

UberEats

夢を追いながら生活費を稼ぐ」ことは簡単ではありませんが、逆に言えば、時間や場所を選ばずに働けるスキルがあれば、舞台との両立は十分可能です。

将来のために知っておきたい「収入の作り方」

今後のキャリアを見据えるなら、「舞台以外の収入源」をどう作るかがカギとなります。たとえば以下のような方法があります。

  • SNSやYouTubeでの発信:ファンが増えることで舞台への集客や個人活動の収益にもつながる
  • ワークショップや演技教室の開催:自ら企画すれば収入を生む場になる
  • クラウドファンディングの活用:公演資金を集めるだけでなく、ファンとのつながりも強化できる
  • 脚本・演出・制作業務への展開:演技だけでなく「創る側」に回ることで新たな収益が得られる

俳優という肩書きに縛られず、自分の強みを活かして“表現”を広げる工夫が、安定した将来への第一歩になるかもしれません。

舞台俳優を目指す方へ

舞台俳優や劇団員として生きていくことは、決して楽な道ではありません。収入の不安定さ、生活との両立競争の激しさ、多くの壁があるかもしれません。
でも、その壁の先にしか味わえない「生の感動」が舞台にはあります。拍手、涙、笑い…観客と一体になれる喜びは、舞台俳優だからこそ得られるものです。

生の感動

夢を追いながら現実と向き合うことは勇気のいること。でも、あなたの情熱はきっと誰かの心を動かすはずです。

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