LESSON85更新日：2024.11.16

ズバリ！声優のお給料事情

声優の給料の仕組み？

声優の給料は、基本的には「出演料」という形で支払われます。出演料は、1回の仕事ごとに支払われることが一般的で、アニメのキャラクターの声を担当する場合や、ゲームのキャラクターボイス、ナレーション、吹き替えなど、仕事の種類によっても変わります。

日本俳優連合（通称：にっぱいれん）が定めたランク制によって、声優の出演料はある程度の目安が設定されています。ランクはジュニアランク、ステップランク、ランカー、ノーランクの4つに分かれており、経験や実績によってランクが上がると共に、出演料も上昇します。ランク制は声優事務所に所属する声優に適用されることが多く、フリーランスの場合は交渉次第で報酬が決まることも少なくありません。

フリーランスと所属声優の給料の違い

●事務所所属の場合

フリーランス声優と事務所に所属する声優の給料には大きな違いがあります。所属声優の場合、事務所が仕事を紹介し、契約や交渉も代行します。そのため、事務所がマネージメント料として報酬の一部を差し引くことが一般的です。しかし、所属することで安定した仕事を得やすく、福利厚生やレッスンのサポートも受けられるというメリットもあります。

●フリーランスの場合

一方、フリーランスの声優は、自分で仕事を見つけ、契約や報酬の交渉を行います。自由度が高く、報酬の全額を自分のものにできる一方で、仕事が不安定になるリスクも伴います。成功すれば高収入を得ることも可能ですが、安定した収入を得るためには広い人脈やマーケティングスキルが求められます。

声優の平均年収と有名声優の年収

声優全体の平均年収はおよそ200万円とされており、日本の平均年収と比べるとかなり低い水準です。声優業界では、報酬は歩合制が主流で、仕事量によって収入が大きく変動します。

新人声優の多くは年収が100万円に満たないことが多く、アルバイトをしながら声優としての活動を続けているのが現状です。たとえ声優事務所に所属していても、仕事がなければ収入はゼロに等しいという厳しい現実があります。

中堅声優になると、年収はおよそ300万円程度にまで増加します。安定した仕事を確保することが重要で、固定ファンがつくことで収入が安定しやすくなります。

一方で、ベテラン声優の中には年収が1,000万円を超える人もいますが、これは全体のわずか5%程度に過ぎません。多くのベテラン声優は、声優業以外の収入源を持っていることが一般的です。

年齢別に見ると、20代の声優の平均年収は約144万円、30代では約204万円、40代では約264万円と、年齢とともに収入が増加する傾向が見られます。

一方、有名声優になると年収は大きく跳ね上がります。アニメのメインキャラクターを多く担当し、CMやナレーション、さらには歌手活動やイベント出演など多岐にわたる活躍をする声優は、年収が数千万円に達することもあります。特に、テレビアニメの人気シリーズや国民的なゲーム作品に出演する声優は、グッズ収入やキャラクターソングの印税なども含め、さらに高収入を得ることが可能です。

●有名声優の推定年収

• ・林原めぐみ：年収7,000万円
• ・野沢雅子：年収4,000万円
• ・堀川りょう：年収3,000万円
• ・山寺宏一：年収2,000万円
• ・水樹奈々：年収1,600万円

ジャンル別報酬の相場

声優の仕事は多岐にわたり、そのジャンルごとに報酬の相場も異なります。例えば、アニメのキャラクターは、比較的安定した報酬が期待できる一方で、ゲームや映画の吹き替えは、出演する作品やキャラクターの人気によって大きく報酬が変動します。また、CMやナレーションは、企業の予算やプロジェクトの規模に応じて報酬が決まるため、非常に高額な報酬が支払われることもあります。

• ・ゲーム：1文字あたり30円～250円
• ・ラジオ：30分番組で5,000円～15,000円
• ・ナレーション：1回につき10万円～50万円

声優として成功するためには、自分の強みを活かしたジャンルでの活動や、幅広いジャンルでの経験を積むことが重要です。報酬の相場を理解し、適切な交渉を行うことで、より良い条件での仕事を獲得することができます。

声優を目指す方へ

声優の給料はランクや仕事の内容によって大きく異なります。フリーランスと所属声優の違い、そして仕事のジャンルによる報酬の相場を理解し、自分に合ったキャリアプランを作ることが声優としての成功につながります。人気声優になるためには、スキルだけでなく、報酬交渉や自己プロデュース力も欠かせない要素である事を覚えておいてください。