@オーディション大学
オーディションの基礎からみんなで学ぼう
LESSON12更新日:2021.09.14
チケットバックとは?(劇団等)
小中劇団等(ショーやイベント)には古くからチケットバックというシステムが存在します。
興行自体が赤字にならないように、劇団員がチケットを購入し、それを売った枚数に応じて報酬が支払われるといった仕組みをチケットバックと言います。
つまり歩合のようなもので、昔から行われているエンタメの文化とも言えます。
最近ではチケットノルマを課さない場合もありますが、説明や仕組みをよく理解しないまま出演してマイナスになった、なんて事の無いようにチケットバックのメリット・デメリットを説明します。
チケットバックの仕組み
演劇系の舞台の場合はチケットノルマという形で費用を求められることがあります。
演技関係以外でもファッションショーやファッションイベントなどの出演の条件としてレッスン受講やチケットノルマを求められることがあります。
チケットノルマとは、出演予定の役者やモデルが事前にチケットをまとめて購入し、それを自ら営業をして販売をしなければならないというものです。
例えば、5000円のチケット20枚の販売ノルマがあった場合は役者は10万円を自己負担して運営会社からチケットを購入します。
手元にある20枚のチケットを自分の家族や友人、知人や役者仲間に販売をする事になります。
多くの場合はノルマ以上のチケットを販売した場合は、インセンティブ(成果報酬)が発生します。
21枚目以降は1枚販売する毎に1000円の報酬がもらえるようなイメージです。
20枚を販売しただけでは利益が0円ですが
21枚販売した場合は利益が1000円になります。
100枚販売した場合は8万円の報酬が得られるというイメージです。
逆に、10枚しか販売ができなかった場合は5万円のマイナスが生まれてしまいますので注意が必要です。
この説明を聞くと、悪徳業者のように感じる方も多いと思いますが、かなり昔から当たり前のようにある文化で、今でも普通に存在している制度です。
チケットバックの背景
なぜこのような制度があるかと言うと、新人の役者は集客力が乏しく、内容の良い舞台作品を公演したとしても観客が少なく、採算が取れないことが増えてしまった為です。
主に、新人や未経験者の多い小規模な舞台でチケットノルマ性がとられることが多いです。
逆に例で挙げたような100名の集客力があるような役者の場合はチケットノルマで仕事を請け負うことはほぼありません。
通常は舞台運営会社から出演料を事前に提示されてオファーをいただけるようになります。
役者に必要な能力は演技力だけでなく、集客力(ファンが多い)も求められるということをこの内容から知ってもらえると今後の参考になると思います。
出演は計画的に
金銭的に余裕が無い方がチケットノルマ制の舞台に出演すると、あとで経済的ダメージが大きくなり、他の仕事にも影響が出てしまう事があります。
新人でもチケットノルマなしで出演をさせてくれる劇団はいくつもあります。
また、他の実績で知名度を付ければ、もっと良い条件で舞台の出演オファーをいただける場合もあります。
出演できる、というだけで選ぶのではなく、経済状況やキャリアのステップアップを考えて計画的に出演を決めましょう。
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